こんな質問にお答えします。
和たんすに防虫剤やナフタリンなど効き目がありそうな物を大量に入れておけば良いと思っていませんか?
大事な着物が虫食いで穴が開いたら大変って考えている人こそ大量に投入しています。
実は、大量の防虫剤やしょうのう、ナフタリンまみれではかえって着物がシミになったり、トラブルが多発しています。
間違った認識では着物が変色したり、シミ抜きのお金がかかりますし、臭いが付いたら完全には取れませんよ。
本記事では、絹の着物・和服の保管で「防虫剤を使ってはダメな理由3選」をお伝えします。
正しい知識で大切な着物を長く保存してください。
この記事を読んで欲しい人
- 着物の保存に防虫剤は必要?
- 一番良い保存方法を教えて
- 何か良いグッズがあれば教えて欲しい
この記事の目次
絹の着物・和服の収納に防虫剤が必要ない理由3選
絹の着物・和服に防虫剤を使ってはダメな理由は3つあります。
- 防虫剤の間違った使い方してしまう
- 防虫剤が変色の原因になる
- 防虫剤のにおいが取れなくなる
防虫剤の間違った使い方をしてしまう
絹の着物は基本的に虫食いはしません。
昔から着物は「絹」「ウール」「綿」「ポリエステル」など様々な素材の種類があります。
虫食いする素材はウールの着物です。
虫食いするニットのセーターを思い浮かべれば、ウールの着物の防虫を考えますよね。
お正月の定番アイテムだったウールの着物も今ではすっかり着なくなりました。
ココに注意
虫食いの原因はウールの着物
その為、大事な着物に虫がきたら大変と、ありとあらゆる防虫剤を入れまくることがあるようです。
防虫剤にはいろんな成分がありますが、関係なしに入れまくるとトラブルが発生します。
間違った使い方をするぐらいならいっそ使わない方がよいです。
防虫剤が変色の原因になる
衣類に使われている防虫剤の成分は着物・和服の保存でも変わりません。
- 樟脳(しょうのう)
- ナフタリン
- パラジクロロベンゼン
- ピレスロイド系
上記が防虫剤の成分として有名ですが、着物の保存に防虫剤が必要だと間違った認識の人は何でもかんでも混ぜ込んで和たんすに入れてしまい、密閉されたたんすの中でガスが発生して長年保存された着物に変色を及ぼします。
防虫剤のにおいが取れなくなる
絹の着物・和服についたにおいは簡単には取れません。
頻繁に着ることがなく長期保存された着物は特に強烈なにおいがついてます。
においは本当にやっかいですので、防虫剤を使うことはおすすめできません。
どうしてもついたにおいを軽減したいときは樟脳 (しょうのう)臭い着物の消臭軽減4選+1を紹介します。で解説しています。
参考にごらんください。
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樟脳 (しょうのう)臭い着物の消臭軽減4選+1を紹介します。
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着物・和服の収納に防虫剤以外の対策3選
着物の収納で一番気をつけたいことは湿気の防ぐことです。
防虫以外で考えておくべき3選として
- 着物を定期的に虫干しをする
- 除湿シートを和たんすに入れる
- 着物・帯・長襦袢の一括収納
着物を定期的に虫干しする
着物を定期的に虫干しすることで、防虫と除湿ができます。
めんどくさいとは思いますが、かなり有効な手段ですので一年に1回ほどできれば良いですね。
最適な虫干しの方法は着物の虫干しの時期はいつが最適?時間や場所は3つのメリットも解説します。で解説しています。
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着物の虫干しの時期はいつが最適?時間や場所は3つのメリットも解説します。
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除湿シートを和たんすに入れる
正しい絹の着物・和服の収納に必要なことは「除湿」ですが、どうしてもの場合は「防虫」も視野に入れておきたいものです。
ウールの着物・和服を収納するときにどうしても虫食いが気になる人は防虫機能付きの除湿剤を使いましょう。
その為しっかりとした除湿対策+防虫対策をするために和服の友を使いましょう。
業界最大手の撥水業者推奨の除湿シートで数ある除湿シートの中でも「防虫効果」を兼ね備えています。
タンスの引き出しに1枚必ず除湿シートを入れておきましょう。
シート自体を小分けに分解でき、草履や普段履くブーツや革靴の中にも入れることができます。
繰り返し使えるように日陰干しする目安になるシグナルもついています。
和たんすの引き出し分まとめ買いしておくと良いですね。
着物・帯・長襦袢の一括収納
手持ちの着物で一番大切にしている物、お気に入りの物は小分けにして1セットにして保存できる便利グッズになります。
小さな除湿シートもついていて、着物のメンテナンスグッズ最強ではないかと思います。
着物+帯+長襦袢の3枚1セットにして完璧な保存状態を作り出しましょう。
後で整理するときも1セットになっているため、安心ですね。
現在ではほとんどの着物は「絹」「綿」「ポリエステル」素材で販売されている為、「防虫」より「湿気」が最大の敵といえます。
特に絹の着物はフォーマルの着物に多く高価な物が多い為、きれいに保存していきたい物ですよね。
ココがポイント
留め袖
振袖
喪服
長く保存するものほどきものキーパーは効果を発揮します。
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まとめ
- 基本的に今から揃える着物には防虫は必要ありません。
- 昔のウールの着物がタンスにある場合は「防虫対策」が必要です。
- 今からの着物は特に湿気に十分注意してください。
- 除湿+防虫グッズをうまく活用して大切な着物を守りましょう。
着物は不思議と買う時期と着る時期が違う場合が多いです。購入してもすぐ着ない物です。
だからこそ、いざという時に困らない正しい保存方法で大切な着物を長く愛して着て欲しい物ですね。