こんな質問にお答えします。
着物の専門用語は現代では少々わかりにくいものが多いです。
新しく購入した着物の加工には湯のしという加工が必要です。
今回は湯のしを解説します。
併せて湯のし同じ表現で扱われる湯通し、解きハヌイも解説します。
この記事の目次
湯のしとは?絹の着物を仕立てる際に絶対に必要な工程です。
着物を新しく購入した時の明細をしっかり確認していますか?
湯のし?買った覚えはないけど?何?何?加工なの?
着物の専門用語はいろいろあり、昔では当たり前に通じていた言葉も今ではしっかり説明しないと伝わらない時代になりました。
貴方が絹の着物を新しく購入した時に一番最初にされる加工の中が湯のしになります。
ポイント
反物から購入した着物に専用の機械で蒸気をあてて、反物の巾を一律にそろえる加工
の事を言います。
今、流通している反物の着物は古いのか?新しいのか?素人目では判断でいません。
プロでも仕入れ日を管理していないと古いのか、新しいのか?判断できないことがあります。
古い着物なんかは色んな現場で販売されたり、色んな人の手で触られたりしています。
そんな中で着物の生地自体が伸びたりしています。
湯のしをせずに仕立てをするとどうなるか?
仕立ての寸法が狂います。
裏地とのバランスが悪くなり裾などにダブりが出たりします。
必ず必要な加工ですので、加工内容に記載されています。
料金的には2,000円~3,000円程度必要です。
湯通しとは?紬を仕立てる際に必要です。
主に糸自体を染めてあり、織ながら柄を出していく紬などに必要な加工が湯通しです。
理由は、織物である紬には糊がつけてあるためです。
商品として販売さてれいる紬を触ると固い印象や、張りがある印象を持たれるのは糊けがあるからです。
ポイント
着物を仕立てる前に糊けを落とすために一度お湯につけて糊けを落とことを湯通しといいます。
購入した時と受けとる(納品)された時の生地の印象が違うのは糊けが落ちている為です。
糊けが落ちた紬は風合いが増し、着やすくなります。
紬などの織物の着物に必要な加工になります。
湯のしより加工工程が多くなる分料金は湯のしより少々高くなります。
解きハヌイとは?
仮縫いで
販売されている着物に必要な加工です。
基本的に加工されるないようは湯のしを同じですが、仮縫い状態を再度反物に戻す作業が必要ですので、名称が変わります。
仮縫い状態の着物を反物に戻す分通常の湯のしより料金は高くなります。
目安は3,000円~4,000円程度です。
湯のしと湯通しと解きハヌイの違いは?
加工名称 | 加工内容 | 加工が必要な着物 |
湯のし | 反物に蒸気を当てて巾を揃える | 反物で購入した絹の着物(小紋・付け下げ、色無地など) |
湯通し | 反物に付着したのりをお湯にさらして落す | 反物で購入した紬の着物(大島紬・結城紬・産地紬など) |
解きハヌイ | 着物状態で購入した着物を反物に戻して湯のしを行う | 仮の着物状態で購入した絹の着物(振袖・留袖・色留袖・訪問着など) |
絹の着物が販売さてれいる状態で加工内容が変わります。
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湯のし?湯通し?解きハヌイ?着物を購入したらなぜ必要?|まとめ
着物に必要な加工はわかりにくいですね。
着物を購入する時に明細を見てお店の人に質問してみてください。
しっかり説明してくれるお店は信頼できるお店といえます。
今は社員教育をしっかりされている小売りもありますが、湯のしが説明できない小売りや、現場を見たこともない社員が働くところもあるようです。
一生に何回も購入することがない着物なだけに細かな加工内容もしっかり説明してくれる安心できるお店と付き合いたいものです。
それでは。