こんな質問にお答えします。
実は、メンテンナスで相談が多いものは大半はシミ抜きです。
撥水加工をしていない着物は着物を着る時にシミと隣合わせになっていることをご理解ください。
頻繁に着物を着ない人も、普段に着物を楽しむ人も着物や帯に撥水加工することは必須といえます。
本記事では、撥水加工をするメリットとデメリットを解説します。
撥水加工の重要性がわかります。
最後まで御覧ください。
ご意見、ご感想はお気軽にコメントしてください。
記事ネタにさせていただきます(笑)
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この記事の目次
着物に撥水加工するメリット3選。絹の着物に撥水加工は必須条件
着物の撥水加工のメリットは3つあります。
- 着物に付着する水分を完全シャットアウト
- 撥水加工は湿気による縮み防止になる
- 着物にカビが発生しにくくなる
着物に付着する水分を完全シャットアウト
絹の着物は「水分」が天敵です。
絹の着物に水分が付着したら、縮みや水シミが発生します。
着物が水分にさらされる状況は
- 雨に打たれる
- 食事で水、お酒が溢れる
などの色々な状況があります。
例えば、結婚披露宴で食事の席で、水が着物にこぼれた場合、着物に水がこぼれた部分は後々縮みます。
ですが、撥水加工が施された着物は、まるで蓮の花に水玉が転がるように水分をはじいてくれます。
それほど、着物に関する撥水加工は発達しています。
着物で食事をする機会がある場合は着物に撥水加工は必須といえます。
着物を作る時に撥水加工をかける事はもちろんですが、今もっている着物に撥水加工をかけることも可能です。
気になる人は必ず撥水加工をかけましょう。
撥水加工は湿気による縮み防止になる
着物の撥水加工は、湿気による縮み防止にも効果があります。
着物は湿気で縮むと
- 寸法(サイズ)がズレる
- 着物の裾にダブり(ふくろ)がはいる
といった不具合が発生します。
サイズの不具合や、ダブりの直しもお金がかかります。
撥水加工をかけていれば、上記のトラブルも多少回避できます。
撥水加工は今から30年ほど前から開発がすすみ、絹の着物に対して撥水技術が飛躍的に発達しました。
飛躍的に発達した撥水技術により、縮み抑制に成功しました。
大切な絹の着物を長い年月保存する為に、撥水加工は必須の加工になりました。
縮みを防ぐためにも撥水加工はかけておきましょう。
着物にカビを発生させにくくなる
着物にカビが発生する原因は「湿気」です。
長期保管するときのカビを防ぐ方法は
- 除湿シートを使用する
- 撥水加工をする
- 定期的な虫干しをする
などの方法があります。
シリカゲルと呼ばれる除湿シートを一緒に和タンスに入れておくことで、湿気を防ぐということは最近では当たり前になってきていて、まとめ買いする人が多いです。
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参考に御覧ください。
便利なアイテムも増えてきたので、優秀で安い物を使用して、湿気を避けて、大切な着物をカビから守りましょう。
今回紹介する撥水も結果的に湿気も避けてくれるので、カビ予防にもなります。
上記方法で日頃の湿気予防をしつつ、定期的に虫干しをしながら長期保存をすることがおすすめです。
着物の虫干しの時期はいつが最適?時間や場所は3つのメリットも解説します。
虫干しの際は和タンスの中の除菌作業もお忘れなく。
もし、着物についたカビを除去しようとしたら「カビ抜き」が必要です。
全体のカビ抜きは2万円前後かかりますので、ご参考に。
撥水加工のデメリット2選
撥水加工をかければ、すべてが安心
というわけではありません。
発生した事例を紹介します。
- 撥水加工は半永久的ではない
- 撥水加工で着物がガスやけを起こす
撥水加工は半永久的ではない
着物の撥水加工は一度かけたら安心と思いがちですが、半永久に効果がある理由ではありません。
丸洗いなどの着物のクリーニングに出した時に効果が弱まります。
数年前に撥水加工をかけた着物で雨の日にでかけたら水ジミができたとクレームを頂いたことがありますが、その着物は何回も丸洗いに出されていた着物でした。
一度や二度のクリーニングでは弱まる事はないのですが、よく着る普段着の着物は数回に一度撥水加工をかけ直す必要があります。
専門店で相談したほうが良いですね。
ご注意ください。
撥水加工で着物がガスやけを起こす
ある特定の着物に関して撥水加工が原因でガスやけを起こす場合があります。
藍染、大島紬には撥水加工をしないほうが良いとも言われています。
現に藍染に着物がガスやけを起こしたケースがありました。
たとう紙に畳んだ面だけやけを起こして変色します。
藍染は藍という植物を発酵させ、染色する方法ですが、化学反応が原因でガスが発生した可能性があります。
和タンスの中で使用するしょうのうやナフタリンとの兼ね合いでガスが発生したかもしれません。
今は防虫剤は使用しないので注意したいですね
着物の収納に防虫剤は必要ありません【例外あり】プロが解説します。
着物の撥水加工の値段
撥水加工は加工する着物の種類で金額が違います。
- 留袖・振袖の撥水加工金額
- 袷の着物の撥水加工金額
- 単衣の着物の撥水加工金額
- 帯の撥水加工金額
- 長襦袢の撥水加工金額
留袖・振袖の撥水加工金額
留袖や振袖は一般の着物と違い撥水加工の金額は高くなります。
理由として留袖は比翼という裏地がついていて、振袖は袖丈が長いというからです。
金額は留袖も振袖もだいたい20,000円前後です。
袷の着物の撥水加工金額
袷の着物とは、着物に裏地がある着物のことです。
裏地は胴裏と八掛の2種類の裏地があり、それぞれ別売りされていて、それぞれに撥水加工をかける必要があるため、裏地のない単衣の着物との金額の差が出ます。
金額は12,000円から15,000円ぐらいです。
単衣の着物の撥水加工金額
単衣の着物は袷の着物と違い裏地がないため、着物を撥水加工の金額としては一番安いです。
金額は10,000円前後です。
帯の撥水加工金額
帯の撥水加工は帯の中に入れる帯芯まで加工してもらうようにしましょう。
出来上がりの持ち込みに加工する場合は中の帯芯まで撥水加工がかからない事になります。
帯本体に撥水加工がかかっていても帯芯に加工されていない為、カビの防止になりません。
加工をお願いするときは帯芯の入れ替えまでしてもらったほうが良いです。
金額は8,000円前後です。
長襦袢の撥水加工金額
基本的には長襦袢まで撥水加工をすることは少ないかかもしれません。
絹の長襦袢であれば、縮み防止になるます。
長襦袢に撥水加工をかけるよりも洗える素材で長襦袢を作る方が将来的なコスパが良いかもしれません。
金額は8,000円前後です。
洗える長襦袢でおすすめなものは爽竹長襦袢のレビュー!!販売のプロが太鼓判を押す4つの理由を参考に御覧ください。
着物に撥水加工するメリット3選。デメリット2選を紹介|まとめ
着物に撥水加工するメリット3つは
- 着物に付着する水分を完全シャットアウト
- 撥水加工は湿気による縮み防止になる
- 着物にカビが発生しにくくなる
フォーマルの着物も普段着の着物も撥水加工をかける事をおすすめします。
加工しないでシミがついたり、カビが発生してお金をかけるよりも、安心を買うという意味で必須です。
それでは。
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